樹間舎目線。

髙津住男・真屋順子・劇団樹間舎のオフィシャルブログです。

劇団樹間舎初回公演「怪談」。

今日は東京でも、

たくさん雪が降っています。

皆様、寒さはもとより、

滑っての事故などにも、

くれぐれもご注意ください。

 

雪で思い出します。

劇団樹間舎の旗揚げ公演は、

ラフカディオ・ハーン原作の「怪談」でした。

髙津住男の脚色、演出による、

「因果話し」「雪女」「耳なし芳一」、

3話オムニバスでした。

真屋は「雪女」の「お雪」を演じました。

「雪女」へ変貌する役です。

 

大量の紙吹雪の舞う中、

「それは、おまえだーっ!」のセリフで

両手に仕込んだ鉛玉(通称:蜘蛛の糸)を投げ、

更に振り落としの白の紙テープが

舞台幅いっぱいに落ちます。

 

客席は低く呻く様な、どよめきに包まれました。

 

メイク替えは一切ないのに、

清楚で可憐な「お雪」から、

邪悪で怨念に満ちた「雪女」へ一瞬で変わりました。

 

背筋が冷たくなったのを覚えています。

真屋が演じていると分かっていても、

その夜、背後に恐怖感が張り付いているのを

拭えませんでした。